土用の丑の日
二十四節気と同様に季節の移り変わりの目安となるものに雑節(ざっせつ)と呼ばれるものがあります。
中でも土用が有名です。
名称 | 太陽黄経 | 説明 |
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土用 (どよう) | 27°, 117°, 207°, 297° | 太陰太陽暦では立春、立夏、立秋、立冬の前18日間を指した。最近では夏の土用だけを指すことが多い。 |
節分 (せつぶん) | 359° | 季節の分かれめのことで、もとは四季にあった。立春の前日。 |
土用の丑の日に、ウナギを食べる、いまでは高級魚のウナギ、たまらないんですよね。
占いを勉強すると、土用は4カ月あることは誰でも知っています。毎年、土性の支(えと)の月、丑の月(1月)、辰の月(4月)、未の月(7月)、戌の月(10月)が土用の月です。そして土用の丑の日は、毎年異なります。
2024年の土用の丑の日は、7月12日(金)、7月24日(水)、8月5日(月)です。
昔から日本では、夏の土用(未の月)の期間は、夏バテしやすいこともあり、丑のに身体に良い「う」のつく食べ物、梅干し、瓜、うどんなどを食べる風習がありました。
これにうなぎが加わったのは、江戸時代の蘭学者の平賀源内の宣伝文句という説が有力です。江戸時代、旬の時期から外れ、味がこってりしていたうなぎは、夏バテして脂っこいものは敬遠されていました。ウナギは、夏には売れない食材でした。そこで、夏にも売りたいと考えたうなぎ屋が平賀源内に相談したところ、「本日 土用丑の日」という看板を出すことを提案したと言われています。源内直伝の宣伝文句に乗せられて、ウナギの蒲焼きは、夏の季節の食べ物となり、更には土用の月以外でも食べられるようになったと言われています。栄養学的にも、理にかなっていると言われていますから、この習慣が定着したことも頷けます。
思えばウナギのお母さんは、日本からフィリピンから小笠原のあたりの海深くで産卵し、孵化した幼魚は黒潮に乗りながら稚魚に成長し日本近海に戻って来るのですから、底知れないパワーがうかがえますね。