暦(こよみ)

暦(こよみ)について、皆さんは深く考えたことはありますでしょうか?

スマホのカレンダーを眺め、

明日は月曜日…
今日は金曜日!やった!

などと思う程度かもしれません。



どんな暦があるのか、大まかに太陰暦、太陽暦、太陰太陽暦などがあります。太陽暦は、いま全世界で利用されています。太陰太陽暦は、ユダヤの世界などで利用されています。

  • 太陰暦
  • 太陽太陰暦(天保暦)
  • 太陽暦(ユリウス暦)
  • 太陽暦(グレゴリ暦)

日本では、
太陰暦⇒ 幾つかの太陽太陰暦⇒天保暦(江戸時代末期)⇒太陽暦(グレゴリ暦)
の順に暦が推移しています。

太陰暦

夜空に輝く月の運行を用いたシンプルな暦(こよみ)です。

最大のメリットは、夜空を眺めれば何月か分からないけれども、何日かわかることです。漁師など海に関係する人々にとっては、潮の動きと月の動きは連動することから重宝されました。

今でも新月という言葉があるように、月の最初の1日は新月で、3日は三日月、15日は十五夜、満月ですからわかりやすいですね。

デメリットは、季節がずれることです。これは太陽の運行が365日なのに対して、月の運行が29.5日であることから、365/29.5≒12.3月 となってしまします。細かな計算は省きますが、4年で1月分ズレてしまうと種まきの時期や祭祀の時期などが実際の季節とずれ、月の名前と季節に関連がなくなります。

季節は太陽の高さや日の出の位置で感じ取り、日にちは月の運行で判断する。古代の人々は自然の変化から暦を自然と感じていたことが分かります。

いまでもイスラム世界では利用されています。

太陽太陰暦(天保暦)

月の運行と太陽の運行とのズレを閏月を設けて調整した暦です。

時代劇を見ていると閏5月などのような表現が出てきます。旧暦では、月を29日または30日の月を交互に設けて、1年を354日にしていました。365日に11日足りません。30年に11回の割で30日の月を2度続ける調整が行われ、

例えば明治3年は10月の次が閏10月、その次が11月でした。この29日の月を小の月、30日の月を大の月と呼んでいたようです。

明治初期、明治政府が天保暦からグレゴリオ暦へ切り替えるエピソードが有名です。明治4年に公務員の給与を年俸制から月給制移行したのは良いのですが、明治6年は閏月がある年、13か月分の給与が必要でした。明治政府は明治5年12月2日に改暦し、新暦で明治6年1月1日に変更しました。たった2日間の12月の給与と翌月の1月の給与は1か月分の給与として、さらに明治6年の閏月分の給与を削減したことになります。

目的は欧米がグレゴリオ暦を用いているので合わせるというものですが、発足したばかりの予算のない明治政府にとっては一石二鳥だったのでしょう。

天保暦では、季節は二十四節季で判断し、太陽の運行と月の運行をうまく調整した暦といえます。

また日本で旧暦と言えば、この天保暦を指しています。

太陽暦(ユリウス暦)

太陽の公転軌道(赤道)をおよそ365分割した暦です。

黎明期においては太陰暦でも支障はなかったかもしれませんが、稲作などが始まると季節のずれは致命的です。作物が実る前に洪水に遭えば、飢餓に苦しむことになります。エジプトで最初に暦を発見する機会になったのも、毎年のように起こるナイル川の氾濫の時期を太陽とシリウスに運行から予想したころからと言われています。

太陽の周りを地球は365日で回ることから、10で割ったものが古代ローマのロムルス暦です。その後、ギリシャ神話の神の名前冠して12分割し、12か月に制定されます。

現在の月の日数にばらつきが生まれたのも、月の名前がローマ神話の神の名前ではない月があるのも、ローマ時代の権力者のエゴによるもです。

ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)が、紀元前45年、ユリウス暦を制定し、カエサルの誕生月である7月(5の月)の月名を「Julius」と改めます。その後カエサルの養子でもある初代ローマ皇帝アウグストゥスが、8月(6の月)を「Augusutus」と改めました。

アウグストゥスに続き、多くのローマ皇帝が月に自分の名前を付けましたが、その皇帝の死後、あっけなく元に戻されてしまいます。

結局、皇帝の名前となって残ったのは7月と8月だけになったことがわかります。

季節太陽黄経日本中国
315°立春立春
330°雨水雨水
345°啓蟄惊蛰
春分春分
15°清明清明
30°穀雨谷雨
45°立夏立夏
60°小満小满
75°芒種芒种
90°夏至夏至
105°小暑小暑
120°大暑大暑
135°立秋立秋
150°処暑处暑
165°白露白露
180°秋分秋分
195°寒露寒露
210°霜降霜降
225°立冬立冬
240°小雪小雪
255°大雪大雪
270°冬至冬至
285°小寒小寒
300°大寒大寒

太陽暦(グレゴリ暦)                

ユリウス暦をより正確に補正した暦です。

太陽の観測がより正確に行われるようになり、ユリウス暦では400年で3日長いことが分かります。
正確に見ると太陽の運行は、365日+1/4日+11分です。4年に1日の閏日はこの1/4日の補正、11分の補正をしたのグレゴリオ暦です。400年で100回閏日を設けるところを97回に定めました。

至ってシンプルですね。2000年が閏年でなかったのも有名な話です。
それでも除ききれない誤差を閏秒などで行っているようですが、システム化された現在、廃止の方向で進んでいるようです。

万年暦

東洋占いを勉強すると必ず登場するのが万年暦です。

中尾書店

四柱推命、九星気学を始め、その原点である算命学でも万年暦を用いて年干支、月干支、日干支を算出します。

年干支は、節分を起点に干支が変わります。これは2月の説入り日からその年の干支に変わります。
月干支は、その月の説入り日を起点に変わります。
日干支は、起点を探すことができませんでした。いつからぐるぐると回り始めたのか…だれかコメントで教えてください。

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最大の疑問 閏月の月干支がない

太陽太陰暦のところで、旧暦は天保暦と触れました。
太陽太陰暦には閏月があるではないですか、月干支はどうなっているのか、疑問でなりませんでした。

算命学では月干支を季節の干支と呼んでいます。そこに答えがあったのですが、長らく気づくことができませんでした。

そう二十四節気が答えでした。簡単に言えば春分の前後15度の範囲が3月で、節入り日はそのグレゴリオ暦で表されていました。

占いを勉強し始めて10数年経ちますが、最近これに気付かされました。
まだまだ勉強ですね。

本日のおススメ動画はこちらです。


グレゴリオの迷宮~暦の科学~  グレゴリオの迷宮~暦の科学~

暦について、本当によくわかるように解説されています。暇な時間にご覧ください。

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